2017年1~2月の読書と感想

初短歌集。Twitterで作者を知ったからなのか、それとは関係ないのか、つぶやきを読んでいる気分。 自分の声を聞いているみたいでくすぐったすぎて、素直に読み進められなかった。 「だけだもの」のページはとても強烈で、そしてなんだかとても救われるような気がした。よく、よんだな、これ。 「みずうみの光の膜の治癒力を平たい石で何度もためす」 「ここにいてここにはいない読書家をここに連行するためのキス」 「木にキスをする少年の唇が木の唇の位置を定める」 「冬、僕はゆっくりひとつずつ燃やす君を離れて枯れた言葉を」
2017/01/06
 
森岡さんのエッセイ。森岡さんはあまりにも多くのものを一つの体に引き受けているような気がしてしまって、読んでいて心配になってしまう。「赦す」という行為に「冷血」という印象が抱かれる、その可能性に僕は引っかかって動けなくなる。そんなことは、大した問題ではないのかもしれないけれど。アシュリーの話が一番読んでいてしんどかった。2017/01/08
 
このタイトル、本当に届けたい相手に届くのだろうか。少々疑問。副題「男にとって「弱さ」とは何か」が内容をよく示していると思う。 読んでいて、僕はこれほどまでに「男らしさ」に縛られてきてもいなかったし、それをこんなに強烈に意識する局面は案外少なかったのだなと思った。避けてきたのも事実だが、ある程度は避けれてきたというか。それでもわかることはわかる。いずれにしろ「余裕」が大事だと思った。 第三章の「ケア」については、他の部分よりずっと射程が広いなと感じた。関連書をあたったりしてもう少し読みたい。
2017/01/12
 
非常にわかりやすく、興味深かった。男性性の複数性なんて言われてみれば当たり前な気がしたけれどすこし視界が開ける感じがする。もう少し男性性に多様さがあってほしいとごく単純に思ったが、〈ヘゲモニックな男性性〉という構造自体の解消にはどういう道筋があるのだろう。(解消されない?)そこは発想元のコンネルの著作を読まないといけないかな。 定年退職後の男性の生き方の変化についてや、オタクの二次元への欲望は異性愛主義の徹底化した反復という指摘もあった。(メモ)
2017/01/13
 
おどろいた。ドラマチックだ。 原文の誇張気味なわりに端的な表現が、文章よりもずっと漫画に相応しい感じすらする。 黄泉比良坂のシーン、特にイザナギの表情が印象的。ここはこんなにも情感あふれた場面だったのか、と。
2017/02/22
 
「わたしが忘れてしまえばすんでしまう事だった」という言葉が『この世界の片隅に』と響き合って、重い。 近くの他人の気持ちに気付けないでいたことへの後悔が溢れていて、起こる出来事そのものや言葉以上に心にしみる。
ーところで、電車やバスの中で、大事な話したり口論したりするシーンって、自分は実生活では多分避けるし、漫画で見てもすこし心がざわつくな、と思った。『この世界の片隅に』でも出てきたし、なんとなく気になる。
2017/02/22
 
とりあえず読了。マクタガートの議論まではなるほどと思っていたが、それ以降は今ひとつついていけず。このレベルの時間論は自分の問題ではなかったな、ととりあえず結論。
2017/02/26
 
ざっと読む。日本の反知性主義の集大成としての松下幸之助トヨタ角栄佐藤優。 「知能」の強調による「知性」への対抗。この意味での反知性主義はそこらじゅうに偏在している。自分の生活の中で名指すことも簡単。
2017/02/27
 
これもざっと読む。あまり読まない界隈の本だからか?色々とよくわからない。実態を直視しよう!というモチベーションは分かるのだが、タイトルも副題も帯もよくわからない。p27に「不寛容の本質」の図があるが、こんな図式が実態なわけもない。若年層の昭和への眼差しを「あこがれ」とか「羨望」とかで処理されても困る。文字組みの仕方や論旨の運び方に違和感。個々の論点はなるほどと思う。
2017/02/27